出産を経験したことがない人にとっては、無事に産まれてきてほしいという思いや陣痛や出産に対する不安はたくさんあることと思います。
特に痛みに弱いと自覚のあるママにとって、陣痛や出産の痛みと聞くと恐怖に近いものを感じていることと思います。
そんなママへ、コロナ禍で出産に臨んだ私の体験を痛みのレベルの最大値を「5」としたときの様子をお伝えしていきます。
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コロナ禍で経験した陣痛、出産
コロナ禍での出産
私が出産したのは2021年1月中旬で、ちょうど新型コロナウイルスのピークのときでした。
妊娠中は、両親学級も母親学級も中止が相次ぎ、頼れるのはネットの情報と妊婦健診の際に医師や助産師さんからの話を聞くことだけでした。
自分が思い描いていた出産計画も思い通りにならず、夫の立ち合いや面会も禁止だったので、とても心細い出産でした。
出産予定日1か月前に陣痛!?~痛みレベル1~
1月中旬が出産予定日だったのですが、その1か月ほど前から夜布団へ入ると、我慢できるくらいの生理痛のような鈍痛がありました。
この痛みがあるときにおなかを触ると、ぎゅっと岩のように硬く張っていました。
不定期で痛みも数秒から2分ほどで治まっていくような感じです。
ネットから情報をいろいろ集めていたので、これは「前駆陣痛」なのではと思いました。
毎日ではありませんでしたが、たまにくるこの生理痛のような痛みで「出産まで近づいているのだ」とドキドキしたことを覚えています。
「おしるし」がきた!?
出産予定日まであと1週間まで来たころ、朝トイレへ行き用を足したあとのトイレットペーパーに血液が混ざっていました。
量はそれほど多くなく、ふき取ったトイレットペーパーにつく程度でした。(汚くてすみません)
すぐに、「おしるしがきた!」とわかりました。
ですがその日はなんにもなくそのまま終わりました。
今日産まれちゃうかも~痛みレベル2~
おしるしがあってから2日後の夜に、少し強めのおなかの痛みがきました。
病院からは「痛みが来たら間隔を測って10分以内になったら連絡してね」と言われていました。
陣痛アプリで間隔を測ってみると、10分になったり、20分になったりしていましたが、このときはもう前駆陣痛と本陣痛の判断がつかず病院へ連絡しました。
「10分間隔で結構強めに痛いです!」と少々大げさに伝えると、来てくださいとのことなので急いで病院へ向かいました。
田舎に住んでいるので、自宅から出産予定の病院まで50分はかかります。
「産まれっちゃったらどうしよう」と一瞬考えました。
病院に到着してからは、内診と赤ちゃんの心拍、おなかの張り具合を診てもらいました。
内診の結果から言うと、子宮口がまだ開いてもおらず出産にはまだ時間がかかるとのことで、いったん帰宅となりました。
「えー!結構痛いんだけどなー」とは思ったものの、そういえば病院に着いたら痛み引いていたなとあとから思いました。
今日、産みます!~痛みレベル3~
日中は弱いのですが、夜になると強くなっていく感じで、この時点で痛みには慣れていました。
寝不足の方が辛かったです。
病院から帰宅してから2日後の朝に、おなかの張りも強くなっているとともに今度は腰に「ズキンズキン」という痛みレベル3が現れました。
「うーん、だいぶ痛いな」と思ったのと、痛みの間隔がだんだん短くなってきている気がしたので出勤前の夫と病院へ行きました。
内診してもらうと子宮口が2センチ開いているとのことで、「やったー!これはきたでしょ」と思っていると、主治医が「初産婦さんだから今日は産まれないかも」とのことでした。
またまた帰宅する案がでましたが、このレベル3の痛みプラス寝不足でメンタルが弱くなっていることもあり、50分かけて帰宅する気力がありませんでした。
「今日、産みますので入院させてください!」と半分強行突破で入院が決定となりました。
病室に行ってからは、シャワーを浴びたり、痛みのないタイミングでスクワットや反復横跳びをしたりしてなるべく動くようにしました。
内診ぐりぐりで進んだ陣痛~痛みレベル4~
夕方に再度、内診してもらいましたが子宮口は変わらず2センチのままだったので、愕然としました。
このときの内診が、俗にいう「内診ぐりぐり」だったのではないかと思います。
「ちょっとごめんね」と言われてから何も考える間もなく、強めに指をつっこまれぐりぐりされました。
「うっ、いっ!」と体に力が入ってしまいます。
ですが痛いと思ったのは最初だけで、体の力を抜いてからはそれほど痛みは感じませんでした。
内診が終わって病室へ戻り、夜ご飯を食べてベッドに横になっていると、さっきの内診のせいかちょっとずつおなかと腰の痛みが強くなってきました。
「あれ?座っていればちょっと楽だったのに、寝ても座っても痛いぞ」必死にナースコールを押します。
5分間隔くらいでレベル4の痛みが押し寄せてきます。
助産師さんに「い、痛いです···」と伝えると、そのまま分娩室へ誘導されました。
そこからはとにかく呼吸だと思い、「ふーっ」と細く長く息を吐くことに集中しました。
子宮口を診てもらうと4センチまで開いていましたが、内心はまだ4センチかよといったん心が折れそうになりました。
体が勝手にいきんでしまう~痛みレベル5~
吐く呼吸に集中しながら、「いい陣痛がきている、子宮口が開いている感じがする!」と自分に言い聞かせていました。
とにかく必死でどのくらい時間が過ぎたのかわかりませんでした。
赤ちゃんが下りてきている感じがして、いっきにいきみたい感じが襲ってきました。
助産師さんからは、「まだいきんじゃだめだよ」と言われましたが、頭ではわかっていてもどうしても体に力が入ってしまい「うー」と勝手にいきんでしまいます。
呼吸も今までのようにうまく吐き出して痛みを逃すことができません。
助産師さんに肛門を強く押してもらうと少し楽になりました。
何回かいきんでしまうと、「ブチッ」と音がしたので助産師さんを呼んで診てもらったら破水でした。
子宮口も8センチまで開いていました。
まだいきみを逃さなければならないのですが、やっぱりうまくいきません。
息を吐き出すときに体に力がはいってしまい「うーっ無理ー」といきんでしまいます。
助産師さんには「今いきむと赤ちゃんが苦しいよ、お母さん頑張って」と言われました。
このときが一番痛くて辛かったです。
やっと産める!~痛みレベル3~
破水してから、子宮口が全開になるまでどのくらい時間がかかったのかわかりませんでしたが、感覚では割と早かったように思います。
主治医の登場とお産の準備に忙しくなる助産師さんを見て、いよいよ産めるのだとうれしくなりました。
「次の陣痛でいきんでみよう」と言われ、「よっしゃー!」と必死でいきみました。
陣痛が来たら2回深呼吸をして、長ーくいきみます。
いきんでいいよと言われてからは、陣痛によって赤ちゃんの存在がさらにわかるようになりましたが、不思議なことに痛みはそれほど感じませんでした。
いよいよ赤ちゃんと初対面
何回か繰り返しいきんだ後、主治医の先生が「ちょっとお手伝いさせてもらいますね」と会陰切開が行われました。
そして何か器具のようなものを差し込まれて「グリッ」と回された感覚がありました。
一瞬痛かったですが「あとはいきまなくていいよ」と言われ、手を胸のところに置かれました。
そのまま「ニュルッ」と温かい感じがあり、娘が誕生しました。
娘の大きな泣き声を聞いて「あー終わったんだ」と実感しました。
分娩時間11時間27分で吸引分娩でした。
赤ちゃんがおなかから出てくるときは、回りながらでてくるのですが、その回旋がうまくうまくいかなかったようで吸引で回旋をお手伝いしたようでした。
出産後の処置で会陰切開した部分を縫合したときに、チクチクした痛みがありましたが、痛みよりも出産できた喜びの方が大きかったです。
これから出産を控えているママへ
初めての出産は、無事に産まれてきてほしいという思いや、陣痛や出産の痛みが想像つかないために痛みへの不安などがあると思います。
事前に呼吸法や出産のイメージトレーニングができれば、ある程度心に余裕ができるのではないかと思います。
不安があるときは一人で抱え込まず、ありのままの気持ちを旦那さんや助産師さんにたくさん相談してくださいね。